1.住居費について
「申立人が現在の賃貸住宅を借りたのは,主として,平成29年7月に相手方の不貞関係が発覚し,…相手方が,同居宅を出た上,申立人に対し,同居宅から出るよう繰り返し求めたためであると認められるのであり,基本的には,相手方の一連の行為によってやむを得ずに転居したものであると認められる。近隣の住居を借りたのも,夫婦の問題には関係のない,子らの生活環境の変化を最小限にしようとするものであって合理性があり,その広さや賃料額も,従前の生活や親子3人の一般的な生活水準に比して不相当に広く,高額であるということもできないのであり,これらを考慮すると,本件においては,相手方には,申立人の住居費につき,標準算定方式で考慮されている額を超える部分につき収入比で按分して分担すべき義務があると定めるのが公平にかなう」
2.習い事について
「一般に,子の学校教育に要する費用は標準算定方式において考慮されているが,習い事の費用は同方式において考慮されているものではない。そして,習い事は,通常の学校教育とは別に任意に行うものであるから,原則として,子の監護者がその責任と負担において行うべきものであるが,義務者がその習い事をさせることについて従前同意していた場合などには,適切な範囲で義務者に負担させるのが相当である。」